第一回「同性愛ってどういうこと?」

多分異性愛者が思い、何度も同性愛者に聞くであろう言葉。

「同性愛ってどういうこと?」

 

同性同士の恋愛ということは認識はあるとは思いますが、何故同性を好きになるかは皆さんあまり知らないと思います。

なので、まず自分自身に質問見て下さい。

「何故異性が好きなのですか?」

多分、男性なら可愛いからとか、仕草とか、見た目、とかドキドキするからという認識と、

この子とこういうことがしたいという性的欲求が一番「好き」に連結すると思います。

 

なので私達同性愛者はその「好き」という感情がどうしても同性にしかいかないという生き物なのです。

言い方が少し悪いですが、人間が犬や猫を可愛いとは思うけれど恋愛対象や性的欲求が現れないのと同じように、

同性愛者は異性に性的欲求が一切感じられないのです。

 

しかし、これらは病気や異常などではなく、あくまで性的指向なのです。

細身が好きだとか、目が大きい人が好きだとか、声が良い人がそういった恋愛対象になりやすい人物が同性に限られたというものが同性愛者です。

 

なので、私自身も何故同性にしか興味が沸かないのかも分からないのです。

むしろ異性をどう見たら性的に見る事が出来るか悩んでしまうほど理解がありません。

最初から決まっていた、男性か女性か性別が決まっていたかのように同性愛者とはほぼ変わらない性質なのです。

 

「同性同士の恋愛なんて終わるものでしょう?」

「一時的な気の迷い、恋愛ごっこだ。すぐに異性を好きになる」

なんて言葉も言われたことは何度もあります。

しかし、私は生まれて自我というものを持ってから女性として女性にしか興味が沸かないのです。

自分が男性になりたい訳でもなく、女性に男性的な優しさを求めているものでもなく、

女性の匂いだとか見た目だとか女性として女性が好きという本当に言葉通りなのです。

 

逆にどうしたら異性を好きになれるかなんて考えたこともたくさんあります。

異性を好きになって子供を生めたら幸せだろうなぁ、なんて考えて自分には異性を好きになれないから出来ないと嘆き泣いたこともあります。

ちなみに同性愛者の半分ほどが「異性を何で好きになれないのだろう」と泣くことが人生で一度は必ずあります。

多い人の場合は一年に一度、重度の悩み症の人は生理などのホルモンバランスが崩れた時に必ずという人もいます。

私は最近は少なくなりましたが後者でした。

しかし、決まって出る結論は「同性しか好きになれないや」なのです。

なりたい!と思っても変えられないものが同性愛者なのです。

更には病気でもないので治療という概念も存在しません。

魚が空を飛びたいと思っても出来ないのと同じく、思っても変えようの無いものなのです。

 

では同性愛者は不運なのか?と疑問になると思いますが、最近はそうでもないのです。

差別や偏見によって今だ悲しんでいる同性愛者が多いですが、自分をしっかりと同性愛者であることを認めて、しっかりと前に進むことで良いこともたくさんあります。

例えば女性同士でショッピングを同じように楽しんだり、服や化粧品の交換、お風呂も一緒にということも出来ます。

今となってはレディースプランだとか女性割引なんてものを恋人同士で使うことも出来たり。

同性愛者に対して可哀想だと思う必要はなく、自分が異性を好むようにその人が同性を好むということだけで普通の人と変わらないのが同性愛者なのです。